特急電車と山と海

日本海側を走る特急電車に乗り込み、駅弁をかきこんで、コーヒーを飲んだ。おなかが満たされ、気がついたら眠りに落ちていた。
ふと目を覚ますと、右手の窓から見える畑や民家を包み込むようにたたずむ尾根から目を離せないことにきづく。白い雪と黒い木々たちで覆われた静かな山々の姿に、胸を大砲で撃ち抜かれ、急いでカメラをかばんから取り出し、シャッターを押した。
Toyama
なんとか間に合ったと落ち着くと、左手には波が立たず、静かで深い紺色をした日本海がある。この特急電車は山と海のちょうど間を丁寧に走っている。