生活の豊かさの指標は複数の選択肢を持つこと Draft

昔から「生活の豊かさ」は収入だけで測ることはできないと言われていましたが、今はますますその傾向が強まっています。その理由に「生活に対する考え方が変化と、ソーシャルメディアを中心としたテクノロジーの発達による実行可能性の担保」が挙げられます。この変化で、「会社勤め」という単一的なライフスタイルだけでなく、様々なライフスタイルが実践し易くなってきました。

生活に対する考え方の変化とソーシャルメディアの発達

考え方の変化としては、2008年のリーマンショックに起因する金融危機以降、「稼ぐ」から「生きる」に生活の価値観がシフトしつつあることが挙げられます。具体的にその変化の様子を示すことが難しいのですが、明らかに「資本主義」に全て身を委ねることへの懐疑心が生まれました。
また、いわゆる「カネだけじゃない」という考えは以前からもあったと思いますが、2010年にヒットしたTwitterや今まさに注目を集めているFacebookを中心としたソーシャルメディアなどのテクノロジーの発達で、そういった価値観の変化を実行面から担保するようになりました。同じような考えや活動をしている人たちが簡単に繋がるようになったことは、価値観を認め合うこと以上に、何らかのプロジェクトを進める上(特に知的活動のコストの低下)でも、かなり有用と言えます。

適切な数の選択肢を持つこと

このように「考え方と実行面」が変わったことで、これまでは、基本的に「1日7時間、1つのオフィス(会社)、報酬はお金」というフレームワークで生活をしてきましたが、様々なところで違和感を感じることが多くなっています。
一方で、それにこだわることなく、複数の仕事を持つことが、飛び抜けた天才だけでなく、一般人も可能になっています。またそれは、仕事(プロジェクト)を複数にまたぐだけではなく、色々な事柄を「複数の選択肢化」すると生活を楽に豊かにできるように感じます。

仕事、プロジェクト

会社勤めの定義が変わる。このプロジェクトはプロジェクトマネジメントとして関与し、こちらはスタッフとして関与。こちらは出資のみ、モニタリングのみというように、関与の範囲、深度の選択が自分でできるようになる。

報酬(お金およびお金以外の報酬)

プロジェクトの関与度合いによって、報酬は変わるし、お金以外の報酬も受け取る設計になっていく。それは、コミュニティからの承認、物々交換、情報提供など色々な形を取っていく。

活動拠点

いわゆる「ノマド」と呼ばれるスタイルも含め、都市の中での複数の拠点、地方、海外などの拠点で活動する。また、ただ旅行をする際にも、ソーシャルメディアの発達で、現地の人と簡単に知り合うことができるようになるため、旅行が楽しくなる。

という具合に、収入を伸ばすことと同じくらい、もしくはそれ以上に、複数の選択肢を持つことが生活を豊かなものにしてくれるのではないかと考えています。