創造的であるための3つの旅

先日記事に書いたように「創造的である」(換言すると「いまここに根差す」「らしくある」)ためのヒントが「身体性・旅・表現・共有」の4つのキーワードに潜んでいると思っているのですが、今日は「旅」について考えてみたことを書いてみます。

旅とは

旅というのは、一般的には「住んでいる所を離れて、よその土地を訪ねること。旅行。」と辞書には記載があります。ぼくの最近の旅と言えば、知床、宮崎や高知の四万十を訪れた旅です。大自然に囲まれてとても気持ちがよかったです!
旅のよいところは、非日常に触れて、オープンマインドで様々なことを受入れ、感動できることがあります。もうひとつは、「いまここを離れることでいまここへの理解が深まること」と言うこともできるかもしれません。
こういう観点から、旅は「いまここに根差していく」ために必要なアプローチ・キーワードのひとつと感じています。

旅を再考した

さて、そんな中、最近あるきっかけで「旅」について少し考える機会を得ました。そのきっかけとは「日記の振り返り」をしたときの話です。ぼくは2008年の夏頃から日記(のようなもの)をつけていて、日記帳は今、11、2冊くらいあります。何ヶ月か前から、これをいつかもう一回読み直したいと思っていましたが、やっとそのタイミングが訪れました。何時間かかけて、足かけ2日、それぞれの日記帳の表紙に要約メモをつけてみたのです。

かなりエネルギーを使ったのですが、終わったときには何か不思議な感覚が身体に残りました。たとえば、この数年間で揺れ動く自分と揺れ動かない自分を客観的に目の当たりにし、地に足がつく感覚を得ました。つまり、いまここの自分自身の理解、確認が深まったような気がしたのです。そして、もうひとつ挙げるとすると、短時間で一気に数年間という時間を駆け抜けた感覚です。「この感覚って、タイムトラベル!?」と名付けたくなるものでした。

「タイムトラベル・・・」

旅とは物理的な移動、空間の移動を伴うものが「旅」とは限らないことに頭を撃ち抜かれました。すると、「タイムトラベルは、何も過去だけでなく、未来へのタイムトラベルもあるはずだ」、とか、「他に旅と呼べるものはないのか」と、考え始めました。「いまここに根差す」ための旅は、何も移動しなければならないものではないのです。

3つの旅

今のところ、「旅」には3つあると思っています。

旅:いまここを理解するために、いまここを離れる

  1. 空間の旅(一般的な旅)
  2. 時間の旅(タイムトラベル)
  3. 役割の旅(演技)

自分自身の創造性を回復するための旅には色々なバリエーションがあるのではないかと考えている夏の終わりです。演技のワークショップ、受けてみたいなー。